2008年 07月 12日
本場のピアディーナ
さあ、今日はピアディーナについて語らせていただきます。長いよぉ~(笑)
旅行中は初日から連日でパスタやお肉を食べていた私達。
今回の旅行最後の夕食は、ピアディーナを食べて締めくくることにしました。
この旅に出る前の私のピアディーナに関する知識といえば、エミリア・ロマーニャ州
の名物で、薄いパンが鉄板で焼かれたもの...このくらいしか知らなかったの
だけど、いやいやピアディーナも侮れない!奥の深い食べ物でしたよ。
エミリアロマーニャは、大きく分けるとエミリア地方とロマーニャ地方になり、
このピアディーナは州の東側のラヴェンナ、フォルリ、リミニ周辺のロマーニャ地方の
名物。だからピアディーナ・ロマニョーラともいいます。
私達が滞在した場所はまさに本場!
車でこの界隈をドライブ中、キオスコと呼ばれるピアディーナ屋さんをいくつも
見かけました。
キオスコはプレハブ小屋のような小さな店構え。コチラで写真が見れます。
ピアディーナ店のシンボルの色は、赤と白または緑と白の縦縞模様のお店が
多かったです。
なんとも嬉しかったのは、宿泊先のシニョーラが元ピアディーナ屋さんだと
言うではありませんか!
おかげでピアディーナのことを詳しく知る良い機会に恵まれました。
さて、昔はピアディーナ店を出店するための規制が厳しかったそうで、数が
少なかったようですが、今ではあちこちに見られるようになったそうです。
そして、どのピアディーナ屋さんもオリジナリティのあるピアディーナで、店の数だけ
ピアディーナの味も違うそう。
生地が厚かったり、薄かったり、その中に入る具の種類や味はもちろん、
具と生地の量のバランスの取れ具合。
生地の材料は、基本的には小麦粉、ラードまたはオリーブオイル、水、塩だけど、
よりリッチな味にするために牛乳を加える店もあるそう。それらの配合次第で、
ピアディーナの出来上がりは変わるのだそうです。
そんなピアディーナ、どうせ食べに行くなら特に美味しいピアディーナが食べたい!
というわけで、シニョーラがよくお買いになるキオスコを教えてもらいました。
だって元ピアディーナ屋さんのお気に入りの店ならば、味は保障付きのような
もんでしょ?
場所はリド・ディ・クラッセという海辺の小さな街のメルカート広場にある
「イル・キオスケット」というキオスコ。
店の名前がかかれた看板があるわけでもなく小さな店ですが、すぐに探せました。
そして私達が食べたのが写真のもの。
よーく、よーく見てください!
実はコレ、全部ピアディーナとは呼ばないのですヨ。
正確には、左がロトリーノ、真ん中がピアディーナ、右はクレシォーネと呼びます。
ロトリーノは、文字のごとく巻きモノ。見てもすぐにわかりますね。
ではピアディーナとクレシォーネの違いは?
ピアディーナは、生地を焼いたものの中に、ハムやチーズや野菜などの火を
通さない具が入ります。
一方、クレシォーネは、生地を焼く前に具を乗せて、折りたたみ、端の部分を
くっつけて、ラビオリのように中の具を包み込んでから焼くのです。
写真に写っているは、私が選んだ野菜のロトリーノ、子供達用のモルタデッラハムの
ピアディーナ、パパの選んだ具はなんだったっけ?忘れた。。。(爆)
これ以外にもトマトソースとモッツアレッラとなすが入ったクレシォーネを食べました。
1個食べれば結構お腹いっぱいになるのだけど、せっかくなので無理して4人で
5枚食べました。また食べすぎっ!
でもこのキオスコのピアディーナ、本当に美味しすぎて...
平日の7時くらいと早い時間だったので、お客さんで混むことはなかったけど、
週末は観光客が増え、行列ができるらしく、整理券の機械が置いてありました。
買いにくるお客さんは、私達のように買ってすぐに隣のお庭にあるテーブルに座って
食べる人もいれば、ピアディーナの生地だけ10枚ほどまとめて買っていく
おばさんも。お値段のほうは1枚80セント。
連日のように食べに行ったトラットリアもそうだったけど、ここのキオスコの店員さんも
仕事っぷりがよくて、感心しました。イタリアじゃないみたーい(笑)
私が選んだ野菜のロトリーノの具は、エルベ(草)、スクアックェローネ、ルッコラ。
まず思ったのは、「草」ってなんだよっ!(爆)
食べた感じではほうれん草かビエトレ(ふだん草)っぽかったけど、翌朝シニョーラに
聞いたら、なぜ「草」なのかの理由がわかりました。季節によって使われる草の
種類が変わるからなんですって。今の時期は多分ほうれん草かビエトレだろうって。
アタリ!
私が選んだものは、ピアディーナの最もトラディショナルな具だそうで、昔は
そこら辺に生えている草を摘んで作っていたんだそうです。
それからピアディーナを焼くときの器具。最近のピアディーナ店は、メタルのような
鉄板(?)で焼くところが多いようですが、伝統的なピアディーナはテラコッタの板で
焼くそう。シニョーラは今でも家で作るときは、テラコッタ板を使うそうです。
彼女によると、イル・キオスケットの生地の材料には牛乳は入っておらず、
水だけなんだそう。
牛乳が入ると美味しくはなるけど、食べたあと消化しにくくて胃にもたれるから、
このお店のピアディーナがお気に入りなんですって。
さすが、食後のことまで考えて買うなんて通だわ!でも確かに、私達お腹いっぱい
食べたのに胸焼けしたりしなかったからごもっとも。
私が行ったお店に限らず、キオスコって、なんとなく日本の焼き鳥屋さんみたいな
雰囲気があります。小さな店の前にベンチだけあって、その場で食べる人もいれば
お持ち帰りする人もいて。
仕事帰りにちょっと一杯飲んで、ならぬ「ちょっとピアディーナ食って~」みたいな
男性カップルもいましたよ。(笑)
いままでは、時々スーパーで市販のピアディーナを買って食べていたけど、
簡単に作れることもわかったし、これからは自分達でもピアディーナを作って
食べようと思いました。
なんて書いているけど、もう既に1回作りました。(笑)
もっと上達したら、記事にしてアップしますね。
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