2012年 10月 17日
きのこ狩り
さて、今日はキノコ狩りの報告です。
キノコ狩りと簡単に言っても、実は、そこら辺の山へ勝手に入って採ってくるというわけにはいかないのが最近の現状でございます。
イタリアでも地域によって決まりが違うかもしれませんが、リグーリアのインペリア県では、市町村が定めた区域内の森に入ってキノコ狩りをする場合には、テッセラと呼ばれるチケット(許可証のようなものでタバコ屋さんで買える)を入手してからでないとキノコ狩りができないことになっています。チケットの収益は公共物の修繕やお祭りなどなど、地域のために役立てられるとか。
ここで疑問。
山は広いです。テッセラが必要な森が一体どこなのかがよくわかりません。
しょっちゅうキノコ狩りに行く人ならば、こういうことに詳しいでしょうが、私達はもう何年も本格的にキノコ狩りに行っていないですしね。
どうしようか・・・と考えた末に思いついたのが、義父の山。
ここなら私有地だし、しかも自分達の山ですらね。誰にも文句は言わせません!
ただかなり山奥で、パパが最後に行ったのは、なんと30年も前の話。道もよく覚えてないらしいので義父に一緒に来てもらうことにしました。
さて、キノコ狩りにはもうひとつ、必ず守らなければならないルールがあります。それは籠を持っていくこと。ビニール袋などは手軽に持ち運びができますがこれはダメです。
なぜなら、通気性のない袋にキノコを入れてしまうと、きのこが胞子を撒き散らすことができないためです。摘みとられたあとでもキノコはしっかり森のためにお仕事をしてくれているんですね。
ちなみに籠を持たずにキノコ狩りをしているのを森林警備隊にでも見つかったら罰金ですよ。
朝早く家を出発し、義父の生まれ育った村に着いたのは7時を少し回った頃。まだ辺りは薄暗い。
山奥へ入る前に、義父が子供の頃にきのこを採ったという場所へ寄り道し、ここでもキノコを探してみましたが、栗の木よりも松の木のほうが多いせいか、ポルチーニはぜんぜん見つからず、たくさん見つけたのはチチアワタケ。
早々に諦め、車を走らせ、さらに山の奥へ進みました。
アスファルトで舗装された道が途絶えると、四輪駆動ではない我が家の車では走行がキツイ。(笑)
しばらく進むと、キノコが生えていそうな空気を感じる森があり、ちょうど車一台を停められそうなスペースがあったので、ここでまた寄り道することに。森の中に入ると、すぐに義父がポルチーニを見つけました。義父とパパと私はそれぞれ3方向へ分かれてキノコ探し開始。
初めに私を出迎えてくれたのはこのキノコ達。
ポルチーニではないけれど、キノコがたくさん生えているという環境はいい兆候です。
たくさんのキノコを見た子供達が歓声をあげましたが、それは困る!
特に「あった」とか「みつけた」とかは、キノコ狩りでは禁句。静まり返る森の中では声が響きますからね。遠くで聞きつけた人がやってきて、先取りされたら悔しい。
耳を澄ますと、近くで数人のおじさん達の声がしました。ばったり出くわしたオジサンに挨拶をした隙におじさんの籠の中を覗き込むと、いっぱいポルチーニが入っている~~~!やっぱりここにはたくさん生えているなと、ニンマリ。
しばらくすると、遠くのほうから「キノコ、アリマス。ココニキテ」とパパが穏やかな口調で私を呼びました。そうだよ。日本語なら大丈夫。誰もわからないもんねー
そんなわけで、森の中での会話は日本語オンリー。(笑)
日本語がわからない義父には口笛で合図です。(笑)
パパのほうへ行ってみると、そこにはこんな光景が待っていた。
驚!ポルチーニがひとつの場所に集まって生えているのは初めて見ました。(嬉)
近くには赤ちゃんポルチーニも。
私のほうは同じ「とる」でもキノコを採るよりも、写真を撮るのに忙しくしていて、ポルチーニは2個しか見つけられませんでしたが(苦笑)、2つのうちのひとつは傘の部分が黒いポルチーニ。写真ボケボケです(汗)おまけにカタツムリに頭をかじられている。(笑)
栗の木の下に生える黒ポルチーニは香りがよく特に美味なキノコとのことでも有名。
「でかしたぞ」と褒められました。
ほかにもこんなキノコがたくさん。
よくわからないキノコは観賞するだけ。
こんなおもしろい色カタチのキノコは初めて見ました~。
やっぱりベニテングタケは華やかですね。
足場がしっかりしていない森でもスタスタ登る子供達。すっかり野生化。(苦笑)
背中見えてますけど・・・(笑)
子供達はキノコよりも、木の実を見つけたときのほうが楽しそうでしたよ。(苦笑)
セイヨウヒイラギも見つけました。
あと2ヶ月もすればクリスマスだなぁ。そういえばもうパネットーネを店で見かけたな。
栗もたくさん落ちていましたが、食べごたえがありそうな大きなサイズの栗は少なかったです。
今日の収穫。
キノコ云々がなくても、森の中を散歩するだけでも気持ちよくて楽しい。
こんな小さな渓流が流れていたりね。義父によると昔は海老がたくさんいたそうですよ。
枝の隙間に見える家が義父のおうち。まだまだ遠い。
結局義父の山へ行き着く前に、誰かさんの土地に寄り道して、十分な量のポルチーニを見つけてしまったので、この日は目的地へは行かずに引き返すことにしました。
栗の木がたくさんある豊かな山のようなので、次回はあそこまで行ってみたいなぁ。
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